大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和34(オ)444 判決

主 文

本件上告を棄却する心

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人伊地知重厚の上告理由について。

原審は、本件土地はもと訴外Dの所有であつたところ、訴外株式会社E商店から

競売の申立がなされ、その結果競落許可決定に基づいて訴外Fのため所有権取得登

記がなされたのであるが、右競落については、従来の所有者DがFに依頼し、形式

的に同人の名義で競落したものであり、本件土地は実質的にはDの所有であつた旨

判示しているのであり、右判示は、表現がやや簡略に過ぎるが、DがFに対してな

した競落の依頼には、Fが競落によつて本件土地の所有権を取得すると同時に、D

に右所有権を移転するとの合意含まれ、これにより、Dが本件土地の所有者となつ

たとする趣旨に解しえられなくはない。そうとすれば、原審がDは実質的に本件土

地の所有者であつたと判示したことにはなんら所論のような違法はない。そして、

原審は、本件土地はDから上告人に譲渡されたものであり、その際、両者合意のう

えDと被上告人ら間の本件土地の賃貸借契約を上告人において承継したと認定した

のであるから、所有権に基づき本件土地の明渡等を求める上告人の本訴請求が理由

がないことは明白であるといわなければならない。所論は、すべて採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

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裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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